「女性起業家インタビュー」vol.10 株式会社caro kyoto カナタエリカさん

財務省近畿財務局・京都財務事務所×ブルームマネジメントのコラボ企画、「女性起業家インタビュー」です!

プロフィール
カナタエリカさん 
株式会社caro kyoto 代表取締役
フェンディジャパンにて日本代表のブランドアンバサダーや店長を経験し、その後、京都キッズ&レディースのセレクトショップ『BELLEGANZA(ベレガンザ)』をオープンするため独立。
「ファッションに愛を、そして表現する楽しみを」をテーマに2022年1月、株式会社caro kyotoを設立。
2023年8月にはオリジナルレザーブランド『CHATONA(シャトナ)』を発表、2024年には、体型別オリジナル診断サービス『UPDATE ME!』を提供予定。

公式ウェブサイト:株式会社caro kyoto

ファッションの力は「皆さんの魅力を最大限に活かす事が出来る」と信じています。

−起業のきっかけをお聞かせください。

もともとは、アパレル業界で買い付けや仕入を行うバイヤーになりたかったのですが、未経験者の採用がなかったため、自分で起業するしか選択肢がないと思ったからです。
また、2024年提供予定の体型別オリジナル診断サービス『アップデートミー』を始めるきっかけになったのは、移りゆくトレンドの世界であるアパレル業界の中でも、この仕事を始めてから18年間変わらないお客様の悩みに気づいた事です。

−18年間変わらないお客様の悩みとは。

自分はファッションを味方にして多くの勇気や自信を得ることが出来たのですが、ご自身のセンスに自信がないと感じているお客様も多く、「似合う」と「好き」を両立できるサポートがしたいと思ったためです。

−今はセレクトショップにとどまらず、レザーブランドや体型別オリジナル診断サービスと幅広く事業を展開されていますが、売上を上げるためにされたことを教えてくださ

結局は人間関係が大事だと店をオープンして思い知りました。友達が友達を呼び、お客様へと繋がりました。あとは日々の接客やSNSの発信共に、相手の気持ちを考えながら目の前にある事に一生懸命取り組む。そして、継続する事だと思っています。

−値付けを行う上で注意していることは。

『BELLEGANZA(ベレガンザ)』は縁があって、京都三条商店街の西友(スーパーマーケット)の前にお店を構えることができました。スーパーマーケットに訪れる客層から、子供服も取り扱うことに決めました。いくらで売れるのかを先に決めて、それから買付金額を決めています。

子供服という特性上、手軽に手の出せないような価格設定は控えておりますが、できるだけコンセプトに沿った商品を提供できるように仕入を行うようにはしております。

−創業を決めた時の家族の反応はいかがでしたか。

夫は理解があり、自由にさせてくれます。それが何よりのサポートです。また、姉は2019年より一緒に運営に携わってくれており、今は二人で経営しています。家族がいなければ大きなビジョンを描けなかったと思います。

−家族で経営するとなると意見が対立することはないのですか。

ありませんね。姉は、事務作業などバックオフィス業務が得意で、私は営業といった前に出る業務が得意です。業務面ではお互い補っており、また、姉がくれるアドバイスは私の気づかなかった視点を与えてくれることが多く、むしろ助かっているくらいです。

−経営をされていて、辛かったことや予想外のトラブルを聞かせてください。

日々辛く、トラブルだらけです笑

対取引先とのやりとりでのトラブルが主で、クオリティや納期、金銭面等思い通りに行かないことの方が多いです。また、やる事が多過ぎて頭がいっぱいになる事も常ですし、金銭面では従業員を持つ事で責任を感じ、新たなチャレンジをするための支出もかさみ、不安を感じます。

ただ、常に勉強だと思い、次に活かす様心がけています。

−起業する前にやっておくべきことはありますか。

私は、やりたいと思ったらすぐに行動に移していました。友人の伝手をたどり、海外に飛び、現地で買い付けや値段交渉などの方法を身につけ、帰国後はインスタグラムでの発信を行いました。

−起業は当然、何も知らないところから始めますが、聞くのが恥ずかしいと躊躇する人もいるかと思います。

私の経験ではありますが、駆け出しの経営者であっても、きちんと話に乗ってもらえました。確かに、こんなことを聞くのは恥ずかしいなと思うこともありましたけど、それよりも積極的な意思表示することが大切だと。真剣に向き合えば、真剣に聞いてもらえると思います。

−なるほど。

ただ、相談できる場所があること自体を知らなかったので、融資を受ける際や補助金を申請する際の事業計画書の作成には、四苦八苦でした。そもそもいくらくらい融資が受けられるかの目算も立てられなかったので、そのあたりも不安でしたね。

起業において、私のように動きを優先するとやるべきことに漏れや抜けが出たり、却って時間がかかったりするので、もっと専門家と相談しながら話を進めていっても良かったかなとは思っています。

−カナタさんは、LED関西ファイナリストに選出されるなど受賞歴をお持ちですが、コンテストに出る前と出た後で変わったことはありますか?

変わりましたね。企業様よりサポーター賞を頂き、ビジネスの信頼度が格段に高まりました。人脈も広がりましたので、コンテストに出て良かったと思います。

−世界が広がったのですね。ズバリ起業して良かったと思いますか。

はい!もちろんです。正直、会社員時代は型にはめられていて窮屈だったし、人間関係など我慢することが多かったです。もちろん、今は今で資金繰りなど頭を痛めることもありますが、何より好きなことをしていること、無理をしていないことが精神的にとても安心できます。 そして、事業をしていると、たくさんの人に支えられていることを強く感じることができます。使命感と感謝の気持ちを持てることも起業して良かったことの一つですね。

−事業を継続されていて、変わった部分と変わらない部分はありますか。

ビジネススタイルは常に模索しているので変わっていますし、時代やニーズに柔軟に対応し、変わっていく必要もあると思います。ただ、ファッションが好きという根っこの部分は変わっていません。ファッションを楽しむことで良かったなと思うことを伝えていきたい、感じてもらいたいというコンセプトは変わっていません。

−将来の展望を教えてください。

ファッション業界の社会課題を解決したいです。業界としては慢性的に、給料は低く、残業は多いという課題を抱えている上に、女性の立場からは結婚して出産することを希望する場合、そのような業界の特性上、将来のビジョンが描きにくいことが課題だと思っております。

そこで、オンライン接客をすることで収入が得られる仕組みを作るなどして、自由な働き方を選んでもらえるよう、取り組んでいきたいと思っています。

−他にはございますか。

はい。私は、ファッションは流行ではなく、表現だと思っています。例えば、とても気に入った服であれば何年でも着用しますよね?自分を表現するものとして愛着があれば、服を大切にし、無駄にはしない。そのような好きなアイテムを選んでいただけるようなお手伝いをしたいです。

そして、表現という面から言えば、日本人は自分が人からどう見られているか不安な人が多く、自信がない人が多い気がします。ファッションは自分を表現するツールとして楽しんでもらえるように意識を変えていきたいです。

−最後に、これからの時代に、起業家を目指す女性にメッセージをお願いします。

今は何かやりたいと思えば、色々な方法を使って何でも出来る本当に恵まれた時代です。想いがある事自体、素晴らしいこと。どうすれば出来るかにフォーカスし、実現に向けて頑張ってください!

−ありがとうございました。

カナタさんに一問一答

経営する上で一番大切なことは?
行動・人柄

座右の銘
楽しむための責任を持つ

京都のおすすめスポット
碓屋さん、サカイの冷麺

最後に一言!
ファッションの力は「皆さんの魅力を最大限に活かす事が出来る」と信じ、全ての事業を遂行しています!

(聞き手:近畿財務局京都財務事務所 上田氏、赤阪氏、鳥谷氏 ブルームマネジメント 伊藤

株式会社caro kyoto
公式ウェブサイト:株式会社caro kyoto