【起業において専門家を利用する場面】(行政書士・本村綾乃)

クロスオーバーネットワークの本村綾乃です。

 

梅雨も急ぎ足でやってきました。雨に濡れるアジサイが美しいです。

 

今回のお題、とても行政書士向きだと思います。

 

行政書士の業務の範囲はとても広く、端的に言い表すのが難しいことは以前からお伝えしているとおりですが、そこを敢えて表現するとするなら「許認可・予防法務の専門家」です。

 

まず、許認可の専門家について。

 

私たちには職業選択の自由がありますが、まったくの自由ではありません。仕事の種類によっては、様々な条件が課されています。その条件をクリアしているか?が国や市町村によって審査され、合格できればやってもよい、という仕事があります。

 

その審査、平易なものから難しいものまで多種多様です。難しい(=提出する書類の種類が多数、量が多い、専門的、準備に時間がかかる)ものについては、我々行政書士にご依頼いただくのがよいです。

 

事業の準備で頭も手もいっぱいなところに、許認可申請の手引きを読み込んで慣れない法律用語と格闘して書類をかき集め、役所に何度も通うだといったことは、なかなかに負担が大きいからです。また、仕事をする上で守るべき法律の存在や内容などを易しく教えてもらえたりなどできる点も大きいと思います。

 

つぎに、予防法務の専門家について。

 

弁護士の八ツ元さんや八木さんのブログでも記載のとおり、トラブルになる前の備えが重要です。

起業の段階の主なものとしては、契約内容のチェックがあるでしょう。店舗の賃貸借契約といった典型的なものであれば、それほど警戒する必要もないかもしれませんが、典型的でない契約については、くれぐれも用心していただきたいです。

尚、行政書士は、同じ法律家である弁護士よりも費用が安価な傾向です。行政書士はあくまで予防法務で関わるのみ。弁護士と違ってトラブル解決までは対応できかねるためです。

 

最後にもうひとつ。

 

起業するにあたり、何らかの士業とつながっておくことをおすすめします。士業は、それぞれネットワークを持っており、案件(や依頼者の人柄など)に応じた士業につなぐことができます。一般の方がご自身で見つけ出す、というのは意外と難しいものです。

 

私たち専門家をうまく使いこなせるようになることも、仕事のうちだと考えていただければよいかと思います。

 

行政書士 本村綾乃