「女性起業家インタビュー」vol.01 京なか株式会社 桂田佳代子さん

財務省近畿財務局・京都財務事務所×ブルームマネジメントのコラボ企画、「女性起業家インタビュー」です!

プロフィール
桂田佳代子さん 京なか株式会社 代表取締役
滋賀県能登川生まれ。同志社女子大学短期大学部英米語科を卒業後、株式会社村田製作所、システムプロデュース株式会社を経て、京なか株式会社を設立。
近畿経済産業局「第3回 LED関西」ファイナリスト。
京都府「第7回 京都女性起業家賞(アントレプレナー賞)」に選出。

「人生何が起こるかわからない。ならば、やりたい事はやりたい時にやろう」

-現在の事業内容についてお聞かせください。

創業時に外国人観光客と地域の店舗をマッチングさせるITサービス「KoI(こい)サービス」を新規事業として立ち上げました。現在は、クラウドサービス・IoT・AIを中心とした各種サービス・受託開発・IT全般の支援、企画、プロモーション、開発支援、運営保守を行っています。
また、京なかGOZAN(京都の中小IT企業が協業で取り組んでいるグループ)の企業と連携し各種サービスの提供をしています。

-起業しようと思ったきっかけは?

独立については、2012、2013年頃から漠然と考えていました。
2014年に、当時勤めていたシステムプロデュース株式会社の初代社長が突然亡くなった事をきっかけに、「人生何が起こるかわからない。ならば、やりたい事はやりたい時にやろう」と決意しました。ただ、社長が亡くなった後、2年ぐらいは社内の体制などがバタバタしており、その時期に会社を辞めると迷惑をかけるので、タイミングは見計っていました。
2017年頃に社内の体制がいったんひと段落した事と、「やりたいことに挑戦していくならば、やるなら今だ!」という心時期がちょうどマッチし、起業しました。

-売上を上げるために一番効果的だったことは?

人的ネットワークの構築、ならびに、ご紹介などにより販路開拓しました。
一番効果的だったのは、以前に対応したお客様からのご紹介やリピートです。
一つ一つの仕事をキチンとして、お客様に信頼してもらわないことには始まらないと思っています。

-創業融資は受けられましたか。

自己資金とともに、事業展開に必要な資金調達については、京都銀行様・京都信用保証協会様のご支援を得て、1250万円の融資を得ました。創業時にまとまった金額を融資して頂いた事で、資金繰りに悩まされない経営上の安心感が生まれました。

なお、前職から金融機関様との接点はありましたが、融資の相談は未経験でした。ですので、融資相談をする際、どう交渉したらよいか、どれくらいまで融資してもらえるのかといった事などが全く分かりませんでしたが、その時に、公認会計士である伊藤弥生先生に伴走支援して頂いたお蔭で、自信をもって交渉できました。

-金融機関に対するイメージは?

最初は正直、怖いと言うイメージでした。ただ、創業融資を経て、どなたも親身になってくれるな、という印象に変わりました。営業のご紹介もしてもらえるなど、お金を貸してくれるということだけでなく、営業の支援も受けられて有り難かったです。

-なぜ、個人事業主ではなく、法人経営を選ばれたのですか。

株式会社以外の選択肢は考えておりませんでした。
株式会社という事業形態を選んだ理由は、当社はBtoB取引が主であり、信用度を高めるためが一つです。
また、仕事をする限りは「ちゃんとお客様に満足してもらいたい、お客様のお役に立ちたい」とも思っております。その責任を果たすために、対価を頂き、しっかりアウトプットを出していきたいと考えているためです。

-経営基盤を安定させるためには、法人設立が相応しいとお考えなのでしょうか。

はい、私自身、一生仕事をし続けていたいと考えており、その継続のためには、収益をしっかりと上げていかないと持続しないと思っております。

-起業後、辛かったことや予想外のトラブルはありましたか?

想定外だった事は、創業間もない頃、大手企業とコンソーシアムを組んで経産省の実証事業に応募しその準備も進めていましたが、結果的にダメでした。
これは、大手企業の「間違いなく採択されるだろう」という言葉を鵜呑みにしてしまったためです。事情・勝手がよく判っていなかったので、大手にお任せしてしまっていました。

-ダメだった場合のケースも想定しておくべきでしたか。

はい。また他力本願はいけないとも痛感しました。その反省を踏まえ、翌年、同じ事業に単独でリベンジ応募し、採択して頂きました。

-振り返ってみて、起業前にやっておいた方が良かったことはありますか。

事業計画については、起業前からもっと具体化しておけばよかったと思っています。
自分だけで事業計画をブラッシュアップするのは難しく、そもそも計画が具体的かどうかすらわからない、どこを改善したらよいか分からないため、創業支援系の補助事業にチャレンジしたり、伴走支援して下さる方々・支援機関様・金融機関様からの指導を受けるなどいろいろな気づきの機会をもっと活用していたら・・・と思いました。
あ、あと、貯金はあればあるほど困らないので、できる限り貯めておかれる事をお勧めします。

-起業すると思いの外、出費がかさみますからね。

はい、頭で思っているよりも1.5倍ほど資金がかかりました。なので、先ほどもお話ししましたが、創業融資でまとまったお金を借りておいて良かったと思います。

-起業時、相談相手はいましたか。

起業前から、伊藤弥生先生には全面的に伴走支援して頂き、様々なご相談に乗って頂いております。
単に事務的な事だけでなく、色々な企業様・経営者様をご覧になっていらっしゃるからこそのポイントや心構えなども含めて、ご教授頂いているので、判らない事・迷った事・セカンドオピニオンが欲しい事については、今でも相談させて頂いております。
その他、身近にいる同業他社の経営者の方々には応援頂いており、相談相手や応援相手がいた事が励みになっています。

-起業って冒険のようにも思えます。一番初めに、何から動かれましたか。

情報収集ですね。あと、創業セミナーにも参加して、起業にあたって必要だと考えられることを一通りを勉強しました。

-ブルームマネジメント等女性起業家を支援する取組についてメッセージをお願いします。

創業すると、これまで経験したことがない手続きや検討事項などが目白押しであります。あわせて事業の立ち上げ準備も必要です。余裕があれば、そうした手続きや検討事項などに時間を割けるのですが、時間的にも精神的にも一杯一杯になっていました。
そうした際に、自分がすべきことは事業の立ち上げや実施といった「自分にしか出来ない事」であって、自分でなくてもできる事は、餅は餅屋に任せる事だと考えました。

-自分でなくてもできることは専門家に任せる方が返って良いと。

はい。もし、自分で上記の事をやっていたら、倍では済まないくらいの時間がかかって、かつ、モレがあったりしてベストな内容ではなかったと思っております。ベストな内容でない事は場合によっては会社にとってリスクになる恐れがあります。
ですので、各方面のプロの方々によるチームで、手厚くサポートして頂けると、そうしたリスクが減るだけでなく、起業家は本来業務に集中でき、より良い結果に繋がると考えております。

-これからの時代に、起業家を目指す女性にメッセージをお願いします。

IT業界はまだまだ女性経営者が少ないので、IT関連の女性起業家が増えるとより嬉しいです。
個人的には、普段、自分が「女性起業家」「起業家」であることを意識することは無いです。
何故ならば、お客様にとってはそれらは関係ないからです。一歩、創業に踏み出したら、社歴のある競合他社・サービスと同じ土俵で戦っていかなくてはいけません。
大切なのは、男女関係なく、誠実にかつ責任を持って仕事をし、お客様の課題を少しでも解決していくことだと感じています。

-ありがとうございました。

桂田社長に一問一答

経営する上で一番大切なことは?
目指す方向を示すこと、そのためのヒト・モノ・カネを用意し、最大限に活かす

座右の銘
鶏口牛後(鶏口となるも牛後となるなかれ)

京都のおすすめスポット
鴨川(ウォーキングにぴったり)

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(聞き手:近畿財務局京都財務事務所 田原氏、西谷氏、岡本氏、ブルームマネジメント 伊藤)