【事業を行ううえで“女であること。”との向き合い方#7】性差も売りのひとつ(本村綾乃)

クロスオーバーネットワークの本村綾乃です。

 

「私を変えた一冊」

 

おすすめの漫画の回でも触れましたが、元来、読書家でない私。
読むことは好きで手当たり次第に読んできましたが、自分を変えた一冊と言うほどの本はなく、はて、困った。

 

起業という観点から敢えて挙げるなら、①「小さな会社★儲けのルール」(竹田陽一・栢野克己)、そして ②「他人より年商10倍『稼げる』行政書士になる方法」(櫻井泰紀)。
いずれの本もタイトルが「儲け」だとか「稼げる」だとかで生々しく(苦笑)書店で手に取るのを一瞬怯みましたが、本の内容は至って真面目です。

 

私はサラリーマン×主婦の家庭に育ったので、自分が自由業に就くなんて考えてもみませんでした。
仕事の経験もコネも資金もありません。
周りを見渡してみても、こんな無謀な開業の仕方をした人は見当たらない。
こんな、ないない尽くしの中で頼ったのが、本でした。
20冊以上は読んだように思いますが、上の2冊だけは手元に残しています。

 

①は、中小零細企業の経営者の基本的な心構えについて書かれたものです。
自分の事業のために読みましたが、今、依頼者に対してする起業支援の場面でも役立っています。
②は、食えないと言われる行政書士業で成功を収めている人が書いたものです。
当時、行政書士の知り合いが殆どいなかった私にとって、著者の開業当初の苦労話や業務上の工夫はとても役に立ちました。また、プロとしての考え方に共感を覚え、行政書士の行きつくべき究極の形を実現していると思って憧れています。

 

この2冊で、どういう失敗のパターンがあるのかを勉強し、なるべくそうならないように心掛けてきたつもりです。
この2冊が、私を「小さな行政書士事務所の経営者」に変えたと言えます。

 

「事業を行ううえで“女であること。”との向き合い方」

 

仕事をする上で女を意識させられたことは、殆どありません。
女だからとナメられたことも、逆に、女性故に得したということもないです。

私は、男性と女性、それぞれ性差に基づく異なる魅力があって、事業を行うからといって、敢えてそれを無視したり敵視したりするのは少し違うと考えています。
ほかの個性と同様に性差も、男女共に好感を持たれるような部分は、アピールしていいと思います。

 

我々は、士業という「サービス業」。いわば「自分」を売っており、お客様に選んでもらえるよう多少「演出」する必要があります。
私は、自分の性格が男っぽいという自覚があるので、せめて(笑)言葉や所作くらいは女性らしくしてバランスを取ろうと心掛けています。
ときどきバランスを失し「地」がひょっこり顔を出していますけど。(^^ゞ

 

女性でも男性でも、きちんと仕事をしてくれれば、どちらでもいいですよね。
私は、仕事をする上で性差に基づく「傾向」をアテにする(例えば、女性だから細やかな配慮が期待できるだろう等)のは却って危険だと考えており、「その人がどうであるか」を個別に見定めるようにしています。

 

次は、社会保険労務士の八幡順子さん。
オタクで、キャリアもうんと長い順子さん。今回のお題でも何を語ってくれるのか楽しみです。
順子さん、よろしくお願いします!

行政書士 本村綾乃