雨の音、風の音に心がざわめいてしまうのも、こんな状況だからでしょうか。
感染拡大、そしてそれに伴う緊急事態宣言の発令で、日常生活は一変してしまいました。
当たり前だと思っていたことが、もろくも崩れ去ってしまいました。
事業主の方は、毎日のように変わる状況に、資金繰りや雇用の確保、業務形態の見直しと日々奔走されています。先の見えない中、どうやってこの状況を乗り切ればいいのか頭を抱えておられる方も多いのではないでしょうか。
奔走する中、元に戻るまでの辛抱とおっしゃる方が多くおられます。
しかし、明日のことも分からない今だからこそ、私たちがしっかりと認識しておかなければならないことがあります。
この状況の中で、経済活動は縮小、停滞していても、世界は逆に今までにないスピードで変化しています。たとえコロナの感染がひと段落ついても、ワクチンが開発され平穏な世界に戻っても、その間に変わってしまった世界は決して元には戻らないということです。
だから、元に戻るまで何とかしようとしても、世界は変わってしまい、それではコロナ後には通用しません。
きっと、この状況をどうやって乗り切るかの最大のヒントは、コロナ後の新しい世界にあります。
こんな時だからこそ、コロナ後の新しい世界の中で、どの様に事業を進めていくのかを考える。今までの当たり前が通用しなくなっている今こそ、いままでの当たり前を捨てて、新しい世界で通用する事業形態を模索することにこそ、この困難を乗り切る方法があると思います。
このピンチを、チャンスと考える想像力を求められているのです。
今回はこのような状況を受けて漠然とした話になってしまいました。
私自身弁護士として、いままでのどれだけつまらない常識にとらわれてきたかを思い知りました。
そして、このままでは新しい世界ではもう通用しないことに強い危機感を抱いています。
でも、ピンチはチャンスと前向きに進んでいかなければと思っています。
弁護士 八木香織