新年度、創業の注意点(公認会計士・税理士/伊藤弥生)

新型コロナウィルスの感染拡大のニュースが連日流れています。
自分が感染しない、人を感染させないという両面からしっかり注意したいですね。

 

在宅のテレワークになった人も多いようで、朝の通勤風景も様変わりしました。
これでも業務に支障がないということになると、新型コロナウィルス収束後も、今までとは違った仕事の仕方になっていくのかもしれませんね。

 

こんな状況とはいえ新年度ですから、今年度は起業してみようとか、そこまで大げさでなくても何か副業を始めてみようなんて思っていた人もいるのではないでしょうか。
最近では、働き方改革の一環で副業が実質解禁されたこともあり、副業に興味を持たれている人も多いようですね。

 

今回は、副業の確定申告の話です。

 

会社などにお勤めの場合、年末調整でその年の税金の支払いは終わるため、医療費控除などを受けないのであれば確定申告をする必要はありません。
でも、お勤めの場合でも、副業をしているのなら原則として確定申告をする必要があります。

 

例外は、副業で得た利益が20万円以下の場合です。よくネットや雑誌などに書かれている情報なのでご存知の人も多いと思いますが、たしかにこの場合、確定申告は不要です。

 

ただ、注意しなければいけないのは、この場合であっても住民税の申告は必要だということです。

この申告を怠ると副業の分の住民税を払わないことになりますので、後日、市役所等から無申告を指摘されて住民税を追加で徴収される可能性があります。このようなことにならないよう、副業で得た利益が20万円以下で所得税の確定申告をしないのであれば、市役所等へ行って住民税の申告をしなければなりません。

前回も書きましたが、今は様々な情報が溢れています。
ただ、情報を利用する際にはその正確性に十分注意する必要がありますね。

 

ちなみに、所得税の確定申告をした場合はその申告書のデータが市区町村へ送付され、市区町村で住民税を計算してくれるため、住民税の申告をする必要はありません。

 

公認会計士・税理士/伊藤弥生