こんにちは、クロスオーバーネットワークの小玉恵美です。
さて、今回は「リノベーション」についてお話ししたいと思います。
その前に、「リノベーション」という言葉について皆さん、どのようなイメージをお持ちでしょうか。
建築基準法上には「リノベーション」という言葉は出てきません。つまり、法律上で定められた言葉ではないという事ですので、その定義もハッキリとはしていません。
「リフォーム」もそうです。
一般的には、「リフォーム」は原状回復の意味合いが強いと言えます。古くなったので、綺麗にやり替えるイメージです。
「リノベーション」の場合は、古い新しいという尺度とは違い、機能を変えて、付加価値を付けるというイメージです。
実際には、どちらでも良いかなというのが私の正直な意見ですが、住居だった場所をオフィスや店舗、宿泊施設にするなどの場合には、「機能を変える」という点で「リノベーション」の方がしっくりするかなと思います。
先ずはイメージの収集を
では、「リノベーション」を行う際に何から始めれば良いのか。
先ずはイメージの収集です。
どんな雰囲気にしたいのか、ネット上でも雑誌からでも何でも結構です。
イメージを集めてください。
探していると、これも良いな、あれも良いな、と全く違うイメージのものも集まると思います。また、似て非なるものもあったりします。
家具や小物も同様です。
これを使いたい、こっちの雰囲気も良いなとか。
沢山の、「好き」と「好きかも」を集めていくと、少しずつ方向性が見えてきます。
その中から「どうしてもやりたいもの」が出てきますので、そこにイメージを絞って行けば、後悔のないイメージ創りが出来ると思います。
この作業は、物件を決める前から始められますので「やると決めた時」から始める事をお勧めします。
希望を箇条書きにしてみる
さて、契約する物件が決まればどんな工事が必要になるかが分かってきます。
そこで先ずは、やりたいことを箇条書きにしてみます。
全体的な事から、局所的な事まで、全てあげていきます。
クロスの貼替、床の貼替、間取りの変更、水廻りのやり替え、照明器具の取替、看板の設置など色々と、必要な工事があるかと思います。
気になる点は、全てあげます。
優先順位を決める。
やりたい事のリストアップが出来れば、次に優先順位を決めます。
絶対に必要な工事から出来ればやりたい工事まで、順位付けしていけば予算がオーバーした時や、予算が余った時に何を削減して、何を追加すべきかすぐに分かります。
予算については、物件が決まった時点で工事費にかけられる金額も決まってくるかと思います。商売のスタート時点では、ある程度シビアに工事費を検討した方が良いと思います。
設計事務所や工務店の選定
では、工事はどこに頼めば良いのか。
これが意外と困りますよね。
今はHPでも色々と検索出来ますし、建設業の許可を得ている工事店の検索をする場合は、『該当する都道府県』と『建設業者一覧』と入力すれば建設業の許可を得ている工事店のリストを閲覧する事も出来ます。
新築工事しか扱っていない工事店はありますが、「リフォーム」工事を請け負っている工事店は基本的には「リノベーション」工事も受けてくれます。
店舗工事が得意、住宅工事が得意など、工事店にもそれぞれ特徴はありますので、一度話を聞いてもらうと良いかと思います。
まとめ
最終的には、どこの工事店にお願いするのかがネックになってくると思います。
その時に、何を、どれくらいの予算でやりたいのか、がハッキリしていれば工事店側も相談にのりやすく、具体的なアドバイスが出来ます。
「とにかく相見積を下さい!」とお願いするより、ご自身がやりたい事を実現してくれそうな工事店かどうか、話をして判断する事が大切です。
しっかりとした、イメージを持つ事が良い工事店を見付ける鍵にもなりますので、是非とも早い段階から事前準備をされて、満足出来る「リノベーション」を行ってください。
一級建築士 小玉恵美