こんにちは。クロスオーバーネットワークの八木香織です。
「なぜ私はこの店に来たのか」をキーワードに、「成功する起業のポイント」街かど起業ウオッチング編もいよいよ今回で最終回。
成功する起業のポイント
成功する起業のポイントは①新規性②市場性③成長性④実現可能性にあるとよく言われます。これらのポイントを「なぜ私はこの店に来たのか」という観点から、もっと身近なところで考えてきました。
自分のお店を開いたら、まずは店に入ってもらわなければ始まらない。これだけモノに溢れている中では、目新しさ、言い換えると「新規性」がないと気が付いても貰えない。特にスモールビジネスでは、とにかくまずは店に入ってもらうこと。このシリーズで登場してきたカレー屋さん。私が初めて店に入るきっかけになったのは、店の前ののぼり旗の欧風という文字。ほんとに些細なものだけど、そこから何か新しいものを感じて、入ってみたわけです。
新しいお店に入ってみる時って、お客さんは本当に怖い批評家。期待外れだったらもう二度と来てくれない。ビジネスでは初対面の印象が大事ってよく言うけど、お店だったらなおさらのこと。初めて来てくれたお客さんに満足してもらうこと。また来てもらうこと。そのためにはその商品にニーズがあって、そして他の商品にはない価値をもっていることが必要。カレー屋さんで初めて一口食べたとき、思わず「美味しい」って声を出してしまったような、そんな魅力のある商品、言い換えると「市場性」がある商品でないと「またこの店に来よう」とは思ってもらえない。
なんだか今回は手厳しい話になってきましたが、今回のメインテーマ「成長性」はもっと手厳しい話。
成長性
「新規性」「市場性」の話で一番大切なことは、実は、どんなに新しく、そして魅力的な商品もすぐに陳腐化して、その目新しさもニーズもなくなってしまうということです。ですから、これらのポイントは、事業を始める時だけではなく、むしろ事業を始めてから常に考えていかないといけないポイントになります。今回のテーマの「成長性」とは商品に継続的に「新規性」「市場性」を持たせていくことと言い換えることができます。
いつものカレー屋さんでは、週替わりでスペシャルカレーが登場し、カレー好きの人は、それを目当てに毎週来る人もいるとのこと。また家族で来てもらえるようにこども向けのカレーのトッピングをこどもカレー専用のものを常に数種類用意するなど、いつ来ても何か新しい発見があります。また、夜にはカウンターの椅子の数を減らして、少しでもゆったり食べてもらえるようにしたり、のぼり旗を定期的に変えるなど、小さなことだけれども常に工夫している。
まとめ
このシリーズでは、起業しそして持続させていくには「新規性」「市場性」「成長性」、そしてそれらの「実現可能性」を一つ一つ満たしていかなければならないことを話してきましたが。私自身、こういう話ってもっともらしく聞こえるけど、何かひとつピンと来ない。ここまで読ませといて何てこったです。
私が何気に相変わらずおいしいですねと話しかけた時のシェフの言葉。
「そう思ってもらえるように毎日味を変えています」
この言葉聞いた時、私、ハッと気がつきました。やっぱり起業して成功するために一番大切なことは、研究心と向上心そしてそれを支える情熱だあ!。
弁護士 八木香織