行政書士との付き合い方①~(本村綾乃)

こんにちは、クロスオーバーネットワークの本村綾乃です。

今回から数回にわたって「行政書士との付き合い方」について書きます。わが国には営業するために国や地方自治体の許認可が必要となる事業が数多く存在します。これらの営業を始めようとする方が、許認可の専門家である行政書士をどのようにして探し、そして、許認可を取得するまでにどのような関わり方をしていくのかについてお伝えします。

どんな行政書士であればよいか

 

行政書士は許認可の専門家なのだから誰に頼んでも一緒、だと思いますか?
残念ながら、違います。

これまでにも何度か書いてきましたが、多くの行政書士はそれぞれ専門分野を持っています。とすると、自分が取得したい許認可を専門にしている行政書士に依頼するのが一番です。数をこなしていて慣れており、業務の進め方に無駄がないでしょう。

 

運悪く不慣れな行政書士に当たってしまうと、余計な手間が掛かったり心配させられたりすることが多いようです(同業ながら恥ずかしいことですが、これが現実なのです…)。行政書士に依頼することでスムーズに安心して開業したいと思っているのに、残念ですよね。

その分野に精通している行政書士であれば、イレギュラーな事象があるケース(何の問題もないモデルケースのような案件は稀です)であっても、それまでに蓄積した知識・経験を総動員して工夫することができます。もちろん、書類を偽造したりするなど、違法なことの手伝いはできませんよ。

 

どうやって探すか

 

私のおすすめは、紹介です。信頼できる人から紹介してもらってください。
「取得したい許認可を専門にしている」「少なくとも一度は経験がある」行政書士、と付け加えることを忘れずに。
ツテがない場合、私の所属する大阪府行政書士会には行政書士の紹介制度があります。こういった制度を利用するのもよいでしょう。

 

また、インターネット上にHPを開設している行政書士も多くいますので、その中から探すことができます。「行政書士」、許認可の種類、お住まいの地域を入力して検索すると、近くで、その分野を専門とする行政書士を見つけることができるでしょう。

 

(私見)そして肝心なこと「相性」

 

行政書士に限ったことではなく、私たち「士業」と言われる者と仕事をする場合(「委任」といいます)、「相性」は大事な要素であると私は考えています。「この行政書士とは何となく合わないな」「分からないことがあっても(エラそうにしていて)気軽に聞けない感じ」「何だか頼りない」と思うのであれば、依頼は取り止めて別の行政書士を探したほうがよいです。

許認可の取得は、依頼者と行政書士の共同作業のようなところがあり、また、許認可の取得後もお付き合いが続くケースが結構あります。人付き合いと同じ(か、それ以上に)で、合わない行政書士と付き合ってしまうとストレスを抱えることになりかねません。
この人なら信頼して任せられそうと思うことができる行政書士にこそ依頼してください。

 

取得したい許認可がマイナーで、専門としている行政書士が見つからない場合もあり得ます。そのような場合は、この「相性」のよさを決め手にしてください。

 

まとめ

 

行政書士を探すことも「出会い」のひとつ。
皆さんがご自分に合った行政書士と巡り合えますように。

 

行政書士 本村綾乃