家賃支援給付金の申請が始まりました(公認会計士・税理士 伊藤弥生)

こんにちは、クロスオーバーネットワークの伊藤弥生です。

仕事柄、新型コロナウィルス感染症に関連する給付金や補助金の問い合わせを数多くいただいております。
様々な業種の法人や個人事業者が、売上の急減で経費を支払うこともできないという窮状に直面しています。

 

こういった事業者の事業継続を下支えするため、国は、法人2百万円、個人事業者1百万円を限度とする「持続化給付金」を給付してきましたが、7月に入り地代や家賃の負担を軽減する「家賃支援給付金」を新たに設けました。

休業中でも支払い続けなければならない家賃は、その金額も大きく、多くの経営者にとって頭の痛い問題です。
「家賃支援給付金」は、法人6百万円、個人事業者3百万円を上限に一括で支給されますので、この難局を乗り切るために活用していきたいものです。

 

主な給付要件として売上の減少があり、今年5月から12月までの間に以下の①と②のいずれかに当てはまることが必要です。
①1か月の売上が前年の同じ月と比較して50%以上減っている、②連続する3か月の売上の合計が前年の同じ期間の売上の合計と比較して30%以上減っている。

「持続化給付金」では今年の4月以前の売上の減少も給付要件に含まれていましたが「家賃支援給付金」は5月の緊急事態宣言延長等による売上の減少を下支えするための給付金のため、4月以前の売上の減少は給付要件に含まれておりません。混同しないように注意しましょう。

 

支給額の計算は、申請日の直前1か月以内に支払った家賃を基に行います。
その家賃月額の3分の2の金額の6か月分というのが基本的な計算式です。例えば、家賃が月額30万円の法人の場合、30万円の3分の2は20万円ですから、その6倍にあたる120万円が給付額となります。

 

細かい給付要件や詳しい計算式は、経済産業省のホームページに掲載されていますので、給付を希望する人はご覧になってください。ホームページには給付額がいくら生じるのか自動計算してくれるシミュレーションシートもついておりますのでうまく活用してくださいね。

申請内容に不備があると給付まで長い日数がかかることもあるため、申請にあたっては不備がないかしっかり確認しましょう。

 

公認会計士・税理士 伊藤弥生