こんにちは!弁理士の竹口美穂(たけぐちみほ)と申します。
今年から、女性「士業」家ネットワーク、ブルームマネジメントのメンバーに入れて頂きました。メンバーの一人として、十分な創業支援を行うことが出来るように、精一杯務めさせて頂きます。
さて、士業の中でも「弁理士」というのは、どちらかと言えばマイナーで聞いたこともない方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか?「弁理士」がどのようなお仕事かを一言で言いますと、「知的財産に関する専門家」です。
私は、新卒で大手電機メーカの知的財産部門に配属され、26才のときに弁理士試験に合格した後、弁理士として18年働いています。その間、大手電機メーカから転職をし、特許事務所やゲームメーカを経て、4年前に独立開業致しました。
「弁理士」は、「知的財産の専門家」ですが、会社での企業内弁理士としての仕事、特許事務所での勤務弁理士としての仕事、独立開業しての仕事で、少し仕事内容が違っています。
企業内弁理士として仕事をしているときには、自社の知的財産権を護るための業務を行います。特許等の産業財産権(知的財産権の一つ)を取得するために、開発者の開発した製品から発明を掘り起こして、特許事務所の弁理士とともに特許庁に対する手続きをハンドリングしたり等です。
一方、特許事務所で勤務弁理士をしているときには、会社の知的財産部門から依頼されて、会社のために産業財産権を取得するための手続きを行います。大手企業がお客様であることが多かったです。特許事務所勤務では、特許のお仕事を多く担当し、外国特許出願も多く対応しました。ブランド等の商標や製品デザインの意匠も担当しました。
独立開業をしてからは、会社の知的財産部門で行っていたようなお仕事も、特許事務所で勤務していたときのお仕事も両方行っている感じです。弊所は小さい事務所ですので、お客様が中小企業様です。当然、社内に知的財産部門はありませんし、知的財産権についてあまりご存知ありません。中小企業様の場合には、少し踏み込んでヒアリングをし、ご提案をしていくことが必要になります。お客様の企業内弁理士のような気持で、親身になるよう、心がけております。
創業支援で士業ができること
優れた製品アイディアや、斬新なビジネスプランを「売り」に創業されるケースが多くあると思います。このような「売り」を競合他社に簡単に模倣されると、大きなビジネス上のダメージになります。この様なダメージを防ぐために、創業時から自社の知的財産が何かを認識し、知的財産権を取得したり、知的財産権を持っていることを証明するための措置を取る必要があります。
「知的財産」には、例えば、技術的なアイディアである発明(考案)、プロダクトデザイン、ブランド、表現である著作物等様々なものがあります。中小企業様だと、どのようなものが知的財産にあたり、自社がどのような知的財産を持っているのか、ご自身でも分からないケースが沢山あります。
「知的財産といってもどの様なものか分かりませんが、うちの事業や製品で、知的財産として保護出来るものはありませんか?」といった感じの漠然としたご相談であっても、必要な内容を粘り強くヒアリングして最適な方法で知的財産を保護出来るように提案したり、知的財産権(産業財産権)を取得するための手続きを行わせて頂きます。
創業で失敗しないためには
「創業で失敗しない」を、弁理士の観点からアドバイスするならば、ご自身のビジネスを安心・安全に行うために、創業時から(1)ご自身で保有している知的財産を確認して、他人に模倣されないようにすること、(2)ご自身のビジネスが他人の知的財産権を侵害するリスクを減らすこと、をアドバイスさせて頂きます。
具体的にどの様にしたらよいか、今後のブログでご説明させて頂きます。
弁理士・竹口美穂