こんにちは、クロスオーバーネットワークの八ツ元優子です。
最初にざっくりの自己紹介をします。
職業は弁護士です。個人事業主で、複数の弁護士と事務所を共同経営しています。
年齢はアラフォー!家族は旦那と2歳4ケ月の息子です。
弁護士のイメージというと、テレビドラマでご覧になるような、法廷で『異議あり!』とかいう姿ですかね?
私は、10年を超える弁護士人生で、一度も、そんな事をしたことはありません(笑)。
今回は、弁護士目線で、創業について少し書かせてもらいますが、訴訟以外でも弁護士も役立つことあるんだ、と思って頂けたらいいな、と思っています
自己紹介
冒頭で少し書きましたが、私の職業は弁護士です。
個人より、企業(或いは個人事業主)が依頼人である仕事が多いです。
仕事の内容としては、契約書を作成・確認したり、企業からの法務的な相談に乗ったり、株主総会の準備をしたり・・・と、どちらかと言うと、『問題が起こる前』に法務的な整備をしたり、相談に乗ったりという案件が多いです。
『問題が起きた後』の相手方との交渉や訴訟という案件は少ないです。
プライベートでは、2歳4ケ月の息子がおり、『残業できない』プレッシャーの中で、仕事の精度・スピードを上げるべく、日々、奮闘中です!
創業支援で弁護士ができること
弁護士は『問題が起きた後』、相手方と交渉や訴訟になった段階で登場!というイメージがあるかもしれません。
しかし、自己紹介のところで述べましたが、私は、『問題が起こる前』に、契約書を作成・確認したり、法務的な相談に乗ったり、という仕事をしています。
『問題が起こる前』に弁護士に相談することについては、①問題が起こっていないのに弁護士費用がかかる、②問題が起こっていないのに何を相談したらいいか分からないというような意見もあるかと思います。
①については、問題が起こった後、弁護士に交渉や訴訟を依頼した場合、着手金や報酬で少なくとも数十万円は弁護士に支払う必要があります。問題の規模が大きければ数百万円になることもあります。それに比べたら、1時間、1万円とかで事前に相談しておいて問題を防いた方が、無駄な弁護士費用の支出を防げて、お得かなと思います。
②については、まず、契約書を締結する時に「この内容でいいの?」と弁護士に相談するのがわかり易いと思います。トラブルになった時、「契約書を後から読んだら、こんなに違約金を払う必要があった!」とか「契約書のここの文言がそういう意味とは分かっていなかった!」と後悔されてる方をよく見ます。事前に弁護士に相談しておけば「ここの文言はこう修正してから締結した方がいいですよ」「ここの文言はこういう意味ですけど、理解されてますか」など確認します。
身近に弁護士がいる場合、疑問に思ったら弁護士に聞いてみて、最小限のコストで「問題の芽を摘んでおくことができる」、これが、創業段階で弁護士ができることだろうな、と私は思っています。
創業に失敗しないためには?
「知識」に辿り着く「アンテナ」だと思います。
先ほど、創業段階で弁護士ができることとして、「問題の芽を摘んでおく」ことを述べました。
これは、弁護士の専門「知識」を活用することで、事前に「問題の芽を摘んでおく」ことができる、ということです。
皆さんが、弁護士並の法律的な「知識」を習得することは困難です。そこに時間と労力
を費やすより本業に注力してください。皆さんが、あまり法律の専門知識を習得されると、弁護士としても仕事が無くなって困りますし(笑)。
ただ、皆様には、「これはおかしいな」「弁護士(他の士業)に聞いてみよう」という「アンテナ」を持ってほしいです。そして、相談した結果、事前に問題が発覚すれば即対応する。専門家に相談まで行かなくても「これはおかしいな」との「アンテナ」が働き、ネットで少し調べて(これくらいなら、時間や手間がかかりません)、必要な「知識」に辿り着ける、これで将来、発生する問題の芽を摘んでいることになります。
最後に
創業段階では、新しい事業について前向きな意欲・考えに溢れていて、「将来問題が発生するかも」という考えに至るのは難しいと思います。
ただ、このブログを頭の片隅に置いて頂き、創業段階で(もちろん、創業後でも)、将来の問題に備える、その一つに士業の活用があればうれしいな、と思います。
弁護士 八ツ元優子