こんにちは、クロスオーバーネットワークの大嶋ひとみです。
今回は自己資金についてです。
そもそも自己資金って??
よく事業を始めるときや融資を受けるときに聞く言葉の「自己資金」とは一体なんでしょうか?
今持っている「貯金」額?事業を始めるときに必要な「設備」のうち銀行から借りずに自分で払った分?
大体合っていますが、ちょっと違います。(‘ω’)ノ
個人で事業を始められるときは、自分の生活費などに使う貯金と商売に使うお金と曖昧になってしまう場合が多いのですが、まずは「商売のために使う」と腹を割って切り分けたお金がいくらなのか考えてみましょう。
それが曖昧にならないためにも、商売用の銀行口座は必ず分けて作るべきなんですね。
その通帳に入れることで「自己資金」として、れっきとした商売用のお金となるわけです。
自己資金、そして貯金も大事
ただそれ以外に通常のあなたの貯金もある程度持っておいた方がいいです。
なぜならお給料なら毎月必ず振り込まれますが、商売の場合はそうじゃない。
赤字の場合は商売から自分の取り分はないことだってあるわけです。
例えばお給料がゼロの日が半年あった場合はどれくらい貯金がいるか、という発想で考えてみてくださいね。
自己資金は設備資金だけじゃない
あと自己資金は「設備資金」で足りなかった分だ、という考え方も危険です!(@_@)
それはなぜかというと「運転資金」の発想がないと、あとで資金がショートしてしまうかもしれないからです。
例えば飲食店などを始める際に物件の保証金や内装工事などオープンするのに5百万円かかった。そのうち銀行から借りられるのは3百万円だとすれば2百万円自己資金があればOKと思う人が多いのですが、その後も「家賃」や「光熱費」、「給与」など、たとえ売上がゼロでもかかってくるお金があるわけです。
つまりその分が払えなくなってしまうとたちまち資金が詰まってしまいます。
したがって今あげたような「固定費」を例えば半年分(軌道に乗るまでの間)などを運転資金としてストックしておく必要があるんですね。
「借りたお金」は「儲け」で返さなくてはいけない
ここまで聞くと「事業を始めるのにたくさんお金が要るんなら最初からたくさんお金を借りておいたらいい」と思われるかもしれません。
でも借りたお金は返さなくてはいけませんし、借入は基本的には「売上」で返すのではなく、「儲け」から返していくもので、それはすごく大変なことなんですね。
もし売上があがらなくてお金が足りないとなると、それは「赤字」のためですから、赤字を借りたお金で補填したら、次によっぽど儲けないと返せないということに返せないということになってしまいます。
まとめ
自己資金は結局いくら必要?という答えは人それぞれですが、ざっくり言って、
「軌道に乗る(と思われる)」までの固定費、設備資金の一部(できれば半分以上)、それとは別に軌道に乗るまでの生活費相当の貯金くらいは確保しておくべきだと考えます。
仕事などを辞めて事業を始めると、当然ですが、収入源は商売からだけになります。
早く起業したい、と思う気持ちは大切なのですが、親からの支援でもいいので、
「返さなくてもいいお金」を事業開始時点でできるだけたくさん持っておきたいですね。
中小企業診断士/大嶋ひとみ