こんにちは、クロスオーバーネットワークの小玉恵美です。
賃貸で物件を借りる際には内覧をして廻りますよね。
今回は内覧のチェックポンを建築士目線でお伝えします。
昭和56年以降の物件かどうか
これは内覧というよりも建物そのものの条件ですが。
地震大国日本においては多くの地震を経験し、建物には地震に強い基準を設けています。
その基準のターニングポイントが昭和56年6月1日です。
それ以前の基準では「震度5程度の地震で倒壊しないこと」だったのが、現在は「震度6強から7の大地震で倒壊・崩壊しないこと」へとなっています。
30年の間に南海トラフ地震が発生する確率は70%と言われています。
いつくるか分からない地震への一つの備えかもしれません。
ちなみに、古民家と一般的に呼ばれる建物の場合はまた少し変わってきます。
古民家についてはまた次回詳しくお伝えしますね。
避難経路・消防設備は管理されているか
こちらもとても重要なチェックポイントです。
雑居ビルでの火災でとても重大な被害が出るケースはここです。
避難しようと思っても避難口が通れない。起動するはずの消火設備が起動しない。
テナントからの避難経路上に通行の妨げになるものは無いか、消防設備はキチンと管理されているか、ご自身で確認される事をお勧めします。
一般の方でも確認しやすいのは消火器です。ラベルに使用期限が書かれていますので、共用部に使用期限の切れた消火器が置いてあるような物件は要注意です。他の消防設備の点検もおろそかになっている恐れがあります。
避難経路はご自身で通って、スムーズに屋外まで行けるか確認してくださいね。
給排水配管のコンディション
築年数の経っている建物の場合、配管が鉄管の場合があります。
鉄管で困るのは腐食です。ある日突然水漏れ。。。といった事も起こりえます。
水漏れによる損害は高額になる事も多々。
保険に入っていれば、金銭的には補えますがやはり漏水による被害者側、加害者側どちらもかなりの時間と労力が必要になってしまいます。
この点も、チェックしてみてくださいね。
まとめ
安全・安心の上に、良い条件の物件が一番です。
そんな目線で内覧をされると、また違った見え方になるかもしれません。
ここがポイント!
建物は昭和56年以降に建てられたものか。
避難経路に荷物などが置かれていないか。
消防設備はきちんと点検されているか。
給排水管は新しいものかどうか。
一級建築士 小玉恵美