補助金・助成金利用の際に気をつけること(本村綾乃)

補助金・助成金利用の際に気をつけること(本村綾乃)

こんにちは、クロスオーバーネットワークの本村綾乃です。
今回は、補助金・助成金申請の際に気をつけることについてお伝えします。

これまで2回にわたり、創業時に利用できる補助金や助成金についてご案内してきました。
その中で触れてきたところではありますが、今回は復習も兼ねてということで。

 

まずは情報収集、そして、あてはめ

何といっても、まずは情報収集です。
利用したい補助金や助成金の制度全体の理解が必要です。勉強しましょう。
その上で、自社はそれを利用できそうか具体的にあてはめて考えます。
推奨される制度や仕組み、自社に採り入れられそうか。制度等を採り入れたとしても、自社には合いそうになかったり、経済的あるいは事務的負担があまりに重くのしかかることが予想されるようであれば、補助金等の利用は潔く諦めたほうがよいです。
「制度自体よいものだし、少し頑張れば何とかなりそう」と思えるかが目安です。
たまに補助金等を目当てに無理に制度採用する事業所がありますが、本末転倒だと思いますね。

 

仕込みが肝心

先ほどの情報収集とも関連しますが、仕込みが肝心です。

補助金には公募期間が設定されており、いつからいつまでに応募書類を提出しなければならないと決められています。この公募期間は短いことが多く、また、その応募要領の発表が公募期間の直前であったりしますので、発表されてからのんびり検討していたのでは準備が間に合わないということもあり得ます。そのため、毎年公募があるような補助金であれば、前年度の応募要領を参考に、公募期間が発表される前から着々と準備を進めておく必要があります。

また、例えば、前回ご案内したキャリアアップ助成金は、制度採用の前に、キャリアアップ計画書を労働局に届け出ておかなければなりません。この順番を間違えると、その後でいくら頑張ったところで助成金はもらえません。
このように、定められた手順をきちんと踏むことが肝要です。

さらに、補助金等は立替え後払い方式が多いので、支出したことを証明する証拠書類をきちんと集めておかなければなりません。領収証1枚で足るのであればよいですが、見積書、請求書、納品書その他の書類まで必要とされる場合もあります。あとから必要だった!となっても後の祭りとなりかねません。

このように、補助金や助成金の申請に向けて着実に仕込んでいく必要があります。

 

スケジュール管理

最後に忘れてならないのが、要の補助金・助成金の申請です。
これも、いつからいつまでの間に申請しなければならないと期間が定められています。
きちんと手順も踏んだし、必要とされる書類も着実に揃えていっている…と安心してしまい、肝心の申請をし忘れるということが、たまに、あります。
1日でも遅れてしまうと、これまでの努力が水の泡になります。期限徒過を多めに見てくれるなどということは、まずありません。
スケジュール表に「助成金申請スタート!」「助成金申請〆!」等と書き込んで、絶対に申請し忘れのないようにしてください。

 

ここがポイント

色々とやるべきことがあって気が抜けませんが、ハマればお得な補助金・助成金。
利用に向け「少し」頑張ってみませんか?

 

行政書士 本村綾乃