【起業家の落とし穴!後回しにしてはいけないこと】(弁理士・竹口美穂)

こんにちは、ブルームマネジメントの竹口美穂(たけぐちみほ)です。

今回は、「後回しにしてはいけないこと」を、弁理士の立場から記載させて頂きます。起業もですが、新規事業の開始時に感じでいることです。

【複数当事者がいる場合に予め決め事をする】

昨今、事業を行うにあたり、自社だけで完結できることは少なくなっているのではないでしょうか?例えば、製品の開発やサービスの提供を何社かで共同で行う場合や、製品の開発を自社で行い製造を他社に委託したり、自社のキャラクタや何かのデザインをデザイン会社にお願いしたりする場合があるでしょう。

このような場合には、当事者はそれぞれ自己の利益も追及していかなければならないため、事業を進めるにつれて、利益が対立してしまい、想定外のトラブルが生じてしまう場合がしばしばあります

例えば、複数の当事者が共同で製品を開発した場合に、それぞれの当事者側が特許を受ける権利を有することがありますが、共同で出願するのか、それともそのうち一者が単独で出願するのか等、決めておかねば将来トラブルになりかねません。

著作権についても、デザイン会社に業務委託してキャラクタ等のデザインをしてもらった場合には、何も契約がなければデザイン会社に著作権があります。このため、後々、キャラクタを利用するにあたって、利用を拒まれたりするリスクがあります。例えばキャラクタをグッズ化するのを拒まれたりするリスク等です。

予め将来発生する可能性の高い権利関係や、問題が生じた場合の対応等を話し合って決めておくと、この様な想定外のトラブルの発生を防止できます。お互いに将来どの様なことが発生する可能性があるか、その場合の自身のメリット・デメリットを複数当事者がそれぞれ理解した上で、事業を進めることで、事業を安定して進めることが出来ます。予め話合って決めてなければ、問題が生じたときに、青天の霹靂であるとばかりに驚き、共同で事業を進められなくなったり、頓挫することもあるでしょう。

当事者の間で嫌なことを言って揉めるのが嫌だと感じる場合もあるかもしれません。しかし、事業が進んでから揉めて頓挫するよりも、今話合って互いに擦り合わせをしてどうしても擦り合わせられない場合は、別の手を考えるのも一つの方法かもしれません。

従って、「複数当事者がいる場合に予め決め事をする」ことが、「後回しにしてはいけないこと」であると思います。

【契約書の作成】

さて、予め将来発生する可能性の高い権利関係や、問題が生じた場合の対応等を話合って決めておくことが大事ですが、一番良い方法が契約書の作成です

弁護士等の法律の専門家(知的財産権については弁理士も専門家)に相談して、発生しそうな問題の想定、何の契約もない場合にどの様になるか、等を相談しながら、各当事者の希望を出し、すり合わせをしていきます。それを契約書に入れていきます。

このようにすることで、法律上問題がない形で、予め将来発生する可能性の高い権利関係や、問題が生じた場合の対応等を話合って決めておくことができ、更に、契約書という形で契約内容を記録できます。

【まとめ】

上記のように、複数当事者がいる場合に予め決め事をすることが、「後回しにしてはいけないこと」であり、契約書を作成することがこのための良策であると記載させて頂きました。

契約書の作成にあたっては、是非専門家にご相談くださいませ。

弁理士 竹口美穂