【会社設立の最初の一歩!登記でつまずかないために士業が見たリアルな現場と本音】(司法書士・植森春奈)

こんにちは、ブルームマネジメントの植森春奈(うえもりはるな)です。

「会社」を立ち上げようと思った時、まず必要なことは何かご存知でしょうか?

それは「登記」という手続きです。会社は、「設立登記申請」をすることではじめて誕生します。「登記」について簡単にご説明すると、法務局という役所に備え置かれている登記簿という台帳に、会社の情報を記録し、その情報を誰でも閲覧できる公開情報とすることで、会社の実在を証明する制度です。そして、この登記という手続きの専門家が、私たち司法書士です。

登記は文字通り、会社設立の最初の一歩ですが、これに取り組む際、まず注意していただきたいのは、余裕をもったスケジュールです。株式会社を例にとりますと、会社設立日の1か月前には司法書士にご相談いただきたいと思います。そして、ご相談の時までには次の内容を決めておいてください。

  • 会社の名前
  • 会社の住所
  • 事業内容
  • 資本金額
  • 出資者及び出資額
  • 役員

上記の内容が不確定な状態ですと、思いのほか、会社設立までに時間を要することがあります。また、複数名で出資をして会社を立ち上げる、「共同経営」をお考えの場合は、上記の内容に加えて、出資の割合を含めた、それぞれの役割分担についてしっかりと話しあったうえで合意を整えておくことが肝要です。

なお、会社設立の登記申請は、申請書を法務局に提出した後、数日かけて審査をし、手続きが完了します。登記手続きが完了すると、「登記事項証明書」という、会社の存在を客観的に証明する書類が発行できるようになります。この証明書が発行されるようになってはじめて、法人口座の開設や会社としてのさまざまな取引・契約が可能になります

以上のご説明からわかるとおり、会社としての取引スタートの基礎が整うまで、1か月以上の時間を要するというスケジュール感を把握していただきたいと思います。せっかく会社を立ち上げるのですから、余裕をもって、じっくりと会社設立に臨んでいただくことで、後悔しない会社設立が実現するはずです。

司法書士 植森春奈