【この10年で女性の起業シーンはどう変わった?】(弁理士・竹口美穂)

こんにちは、クロスオーバーネットワークの竹口美穂です。

日本の女性は、他の先進国と比較すると、結婚後等の家事・育児負担が大きいとしばしば言われています。そして、中々改善されません。昔であれば、このような状況での女性の起業は、大変難しかったと思いますが、今日は、育児中でも起業される方が増えるよう変化しているようにも感じます。

今回は、家事・育児を行いながらの起業について記載させて頂きます。

 

隙間時間での起業

 

家事・育児を行いながらの起業であれば、隙間時間を活用して起業せざるを得ません。この隙間時間を活用しての起業が、昔よりもし易くなったと感じています。その理由を記載していきます。

まず、起業準備として、様々な知識が必要になりますが、オンラインでのセミナー参加や、動画投稿サイトでの動画閲覧等によって、自宅に居ながら知識を得やすくなりました。コロナ禍によって、参加型ではなく、オンライン型のセミナーが増え、現在もオンライン型のセミナーは多く開催されている状況です。また、動画投稿サイトのコンテンツも豊富になり、起業にあたっての知識(経営や営業、企画等)も得やすくなりました。これらを活用することで、知識をつけていけます。

また、事業内容についても、隙間時間を活用できるものが多くあります。例えば、インターネットでのサービスは、10年前から多くありましたが、ここ10年でますます増えつつあります。この様なインターネットを活用した事業等を行うことで、より隙間時間を活用し易くなったように思います。

例えば、10年前よりも更に、通信販売での衣料品を購入する機会が増えたように思っています。実店舗で商品の販売のために人を配置する場合よりも、隙間時間を活用し易いのではないでしょうか。また、古着店等の無人店舗も増えているように思います。無人店舗であれば、常に店舗に人を配置する必要がないため、隙間時間を活用し易いと思います。

 

ローリスクで家族の理解が得られる

 

多大な初期投資が必要な場合、家族の起業への理解が得られにくい場合があると思いますが、上記のような事業内容であれば、隙間時間の活用という点だけでなく、初期投資額が低く抑えられるという利点があります。

また、動画投稿サイトや、SNSを活用して、安価で効果的な広告宣伝がより普及するようになり、この点でも投資額を低く抑えられるようになりました。

 

更に今後10年

メタバース等も普及してきたら、仮想空間内に自分の店舗や商品(デジタル商品を含む)を置き、自分のアバターを活用して販売することも、手軽に出来るかもしれません。

そうなってくると、ますます、所在場所を選ばずに事業をし易くなり、グローバルな事業も出来るかもしれません。育児中の主婦の起業がますますし易くなるでしょう。

 

まとめ

家事・育児をしながらの起業は、やはり多忙になり大変ですが、時間のやりくりがし易く、お勤めをするよりも、家庭と両立し易い場合があります。そして、自分で起業して得た経験は、大きな自信と糧になり、夫との会話や子供の教育にも良い影響があると思います。

家事・育児をしながらの起業がし易くなるように、この10年で変化してきたように思います。今後、更に、その傾向が強まると思いますので、家事・育児をしながらも起業される方が増えることを願っています。

弁理士 竹口美穂