会社の規模による適切な運営方針

個人会社の場合

  • 参考売上高  数万円~数十万円
  • 例)個人的な楽しみとして経営している会社。
    大きな会社を目指しているが創業したばかりの会社。

ワンポイント・アドバイス

営業も現場業務も事務管理も社長一人で行う会社です。
現状の規模で経営していくことを目指している場合は、赤字にならないよう管理コストの増加に注意することが必要です。
より大きな会社を目指している場合、必要なことは売上高を増やすことのみといえます。売上高が増えないことには従業員を雇用してさらなる拡大を目指すことができないからです。

零細な会社の場合

  • 参考売上高  数百万円~数千万円
  • 例)家族が食べていくための家業としての会社。
    大きな会社を目指しているが創業したばかりの会社。

ワンポイント・アドバイス

典型的な零細な会社は、役員・従業員とも信頼できる家族・親族を中心にしている会社です。
ある程度大きくなると、親族以外の従業員も増えてきますが、社長が絶大な権力をもつため、親族以外の従業員でも社長に気に入られれば大きな権力をもつことがあり、そのような人が社長の目の届かないところで私腹を肥やしたり、時には他の従業員を連れてライバル会社へ移籍したりするという事件に見舞われることもあります。
会社規模の拡大を目指さない場合には、役員・従業員ともできるだけ親族で固め、親族以外の従業員についても信頼できる従業員の親族を雇用するなど、信頼できる人員で固めるのが理想です。
会社の規模拡大を目指す場合には、家族や親族を極端に優遇することは避けた方が、親族以外の有能な人材が定着しやすくなります。

中小の会社の場合

  • 参考売上高  数億円~数十億万円
  • 例)個人的な楽しみとして経営している会社。
    大きな会社を目指しているが創業したばかりの会社。

ワンポイント・アドバイス

中小の会社は、零細な会社に比べ会社規模が大きくなり、有能な管理職がより多く必要となります。ただ、上場会社ほどには知名度がないため、有能な人材が集まりにくいという悩みを抱えていることが多いようです。
広く有能な人材を求めるためには、親族だけを優遇することはなるべく避ける必要があります。また、オーナー社長の意向が経営に強く反映されるのは良いとしても、就業規則や給与規程を充実させて内部管理は規則に従って行っていく必要があります。
会社規模の拡大を目指さない場合には、管理コストの削減のために事務部門は必要最小限の人員とすべきです。
会社規模の拡大を目指す場合には、大きな会社に要求されるコンプライアンス重視の経営を可能とするために管理部門の強化が必要になります。そういった管理コストの増加に耐えられるよう、より大きな売上高、より高い売上利益率を目指す必要があります。

大きな会社の場合

  • 参考売上高  数十億円~数百億円超
  • 例)会社法上の大会社(資本金5億円以上又は負債200億円以上)、上場会社
    大きな会社を目指しているが創業したばかりの会社。

ワンポイント・アドバイス

大きな会社になると、社会的な影響力が大きくなるため、法律による規制を強く受けることになります。大きな会社は、大きな売上高を誇りますが、コンプライアンス重視の経営が要求されており、管理部門にコストがかかり、さらに法定監査のコストもかかります。取締役会などの会社の機関に権限が分散され、社長の独断だけで経営を行うことはできず、様々な意思決定も法律で要求されている意思決定手続を踏んで行われなければなりません。創業して一代で上場企業の社長となった人の中には、経営意思決定をいちいち会議にかけなければならないことに息苦しさを覚える人もいるようです。